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10月4日の日曜日に、久々に小宮信夫先生考案の「地域安全マップ作り作製授業」に参加して来ました。



ホントにすごく久しぶりでしたので、感覚が戻るまでずいぶんかかりました(^^;)。
PTA主催学校協賛、という形での開催で、参加の小学生は30名、プラス保護者たち、という規模です。

地域安全マップの概要については、下記リンク先を参照ください。

→ NPO法人地域安全マップ協会
→ 小宮信夫の犯罪学の部屋




地域安全マップ作製授業では、
「犯罪者」には注目しません。
「人」ではなく、「犯罪者が好む場所」に注目します。

場所 = 状況、景色、とも言い換えられます。

犯罪者は、誰でも怪しまれずに入り込めて、かつ逃げやすい場所を常に探しています。
また、そこは同時に「ここなら犯罪を起こしても見られないだろう」(見えにくい場所)と感じる場所でもあります。
目を付けた子どもが、そういう条件の場所まで移動するのを待って、
もしくは上手くだまして付いて来させ、条件の場所に来た時に、犯罪者は行動を起こします。

地域安全マップの授業では、
まず、その犯罪者の好きな場所に共通するキーワードを2つ、学びます…
「入りやすい」
「見えにくい」
この二つが、危険な場所のキーワード。

その上で、このキーワードを「ものさし」に見立て、
町を実際に歩いて、子どもたちの目で景色を眺めさせ、
今居る場所が危険なのか安全なのかを「ものさし」で測ります。

今まで、「犯人像」にばかり気を取られ
「犯人が犯罪を起こすのに選ぶ場所」については考えて来なかった、という人が圧倒的に多いので、視点の変化で見えて来るものがまったく違うことに、驚く方も多いですね。


この朝霞市の小学校でも、
先日起きた大阪・寝屋川市の事件など、未成年者が犯罪の犠牲になる事件が増えて来たことから、少しでも子どもたちが自分の身を守れるようにとこの授業の実施を決定されたそうです。
朝霞市では、昨年の3月から行方不明になっている13歳の女子中学生もいます… 
懸命な捜索も虚しく、消息は今も分かっていません。

他人事、対岸の火事と思わず、
明日の登下校の安全のために…と保護者の皆さんのまなざしも真剣でした。



100%万全な防犯対策はありません。
ですから、もちろん 護身術も、叫んで逃げる方法ももちろんやって損はありません。
子どもたちを守るために思いつくことは、なんでも与えてあげたいものです。
その中で、特に場所に注目して警戒するこの方法は、予防の最たるものだと言えます。


森の熊さん、という童謡を思い出して下さい。
ある日突然、生活圏内で大きな危険に出あうのです。

でも、熊に出合った時のために、満足に使えるかどうか分からない鉄砲の使い方を学ぶより、
そもそも熊に出合わない道を選んで歩けば、ずっと安心です。
同じように、大人の犯罪者と一対一になった時に小学生が戦う方法を学ぶより
「犯罪者に出会わない方がずっといい」と思いませんか?

危険に出合わない場所を選んで歩くために、その場所がどこか、景色を読み解く。
キーワードは「入りやすい/見えにくい」。
実際、それはどんな条件の場所なのか?
それを見極めるためのノウハウを伝える授業なのです。

(私が個人的に保護者向けに実施している、下校時パトロールを利用した簡単講習会も、同じ方法です)




この日の最後に、参加して下さった校長先生から、興味深い話を伺いました。

ある風雨の強い日の朝、校長先生は橋のところで雨ガッパを着て、生徒たちに朝の声かけをしていらっしゃったそうです。
風が強いので傘は差せません。しかたなく、カッパを目深にかぶって「おはよう」とやっていたそうな。
すると、ご近所の方から「雨の中、顔を隠した大柄な男が子どもたちに声をかけている!」と警察に通報があり………。

「人」に注目していると、そんな誤解も生まれがち。

しかし、その一方で、その場所にはそうやって子どもを見守ってくれる大人たちがいた、いわば見えやすい場所だった、ということも分かります。しかも、その場所は歩いて移動したり、着替えて様子が変わったりもしないのです。

「人」は嘘をつきますが、
「場所」は嘘をつきません。


「場所」は大いに語ります。
景色を読み解くことで、その場所が犯罪者を呼び寄せるか、それとも敬遠させるか、分かるのです。



※ 文中に登場する、埼玉県朝霞市で行方不明になっていた女子中学生さんは、2016年3月27日(行方不明になったのは2014年3月10日、実に2年以上が経っています)に保護されました。無事に帰られて本当に良かったです。今後の女子中学生さんの心のケアが万全に行われることを願っています。

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プロフィール

内野 真 (うちの まこと)

Author:内野 真 (うちの まこと)
****************


私は、いつも探していました。
「性犯罪」の被害から、
子どもを未然に守るための方法を。

でも、苦労して探しても、なかなか無いんです。

例えば、本。

「性犯罪被害」を防ぐために何が有効なのか?
「犯罪」 「防犯」 「防止」 「方法」 など、キーワードを色々変えて検索するのですが、行き着く所は何か違うものばかり。

大概、2つに分かれます。


内容的にきちんとした本だと、学術書や体験談、
「性犯罪被害を乗り越える」という内容のものに行き着きます。

でも、それは、勇気ある告白本だったりして、読むにも覚悟がいるものが多いのです。
被害に遭ってしまうとこれほどまでに大変なのか、と凹んでしまったり。
被害の現状を放置したままの社会に、怒りを覚えることもあります。
明日は我が身。そう考えれば気持ちは引き締まる。

でも、被害を未然に防ぐためには?……と考えると、そのことは書かれていません。


「性犯罪」「被害」「防止」で行き着くもうひとつの端は、
「性犯罪をエンターテイメントとして描いたもの」。
つまりアダルト作品。
これはお話しになりません… 

アダルト作品は、性犯罪の加害や被害を、娯楽のモチーフとして扱います。
被害の防止とは、正反対の内容です。

うーん……。
これは、どう言うことなんでしょうか。



子どもに加えられる「犯罪」には、以下の3つのタイプがあります。

1. 殺害や、痛めつけることを目的としたもの
2. わいせつ・強姦などが目的のもの
3. わいせつ・強姦までは行かないが、身体的接触(手を握ったり膝に乗せたりするなど)や、ドライブなどで満足するもの(ただしこれは、子どもが騒いだり嫌がったり逆らったりすることが原因で犯人を逆上させてしまい、その結果、殺害等に結びつく場合がある)

一番多く発生しているのは、3番です。

2番・3番の「わいせつ・強姦など」つまり性犯罪は、子どもに降り掛かる加害行為の中でも、大多数を占める、といえます。

幼い子どもは「性」の意味も、自分に備わっている性器の役割も、世の中に氾濫する「性に対する見方」も、その意味も、何も知りません。
それをいいことに不当にその性を蹂躙する、搾取する。
それが、性犯罪。
強姦がなくても、立件出来ないような行為だけでも、子どもの心には深い傷が残ります。

想像力のない人たちは「性的いたずら」という言葉を使いますが、被害当事者から見れば、なにが「いたずら」なものですか。

成長してから、されたことの意味を悟り、幾重にも傷つくことからこの被害は「時限爆弾」「魂の殺人」とも言われるのです。


どうにかして、性的被害から子どもたちを守りたい。
それも、未然に、です。

性的に嫌な思いをさせることも、可能な限り防ぎたい。
幼い頃の、幸せな思い出の中に、そんな記憶はいりません。

ずっと忘れていたけど、そういえば…小さい頃、こんなひどいことがあった。こんな嫌な思いをした。…そういう記憶を持つ女性が、どれだけ多いか、知っていますか?
それが、どれだけの人を精神的に苦しめているか、知っていますか?


「性」を守ることは、「人」そのものを守ること。

我が子の命を守ること、と同義です。

我が子のために、食べ物について学ぶ事と同じ。
学問を身につけるのとも同じです。
お子さんの身体、心を守る方法を知ることは、
「食育」や「知育」と同列、「子育て」そのものでもあります。


いわば「守り育て」。


性犯罪から心と身体を守りつつ育てること。


それを、私はこう呼ぶことにしました。
「守育(しゅいく)」。

「知育」
「食育」
「守育」
ほら、命を守るために、どれも必要なものでしょう?

その方法を、一緒に模索していきましょう。<内野  真>



******************

◆1965年生まれ。埼玉県さいたま市在住。立正大学文学部社会学科小宮信夫教授に師事。
3人の息子を育てつつ、脳動静脈奇形部破裂のため脳障害・認知症を患う実母を介護しています

◆子どもの安全対策コーディネーター/NPO法人地域安全マップ協会理事長/イラストレーター及びライター、声優としても活動歴有り
◆さいたまNPOセンター主催「子どもの防犯力アップ出前教室」インストラクター養成講座講師
◆防犯・防災のラジオ番組「魔法の言葉」配信中(リンク参照)
◆「景色を読み解く」カンタン講習会 講師(下校時安全パトロールの時間を利用した1時間程度の町歩き防犯指導)※当ブログの2014年11月26日の記事参照。<随時申し込み受付中です>


◇出 版 物

<著書>

◆「子どもを犯罪から守る 犯罪被害当事者による子どもを被害者にも加害者にもさせない方法」/明石書店  
◆「いかのおすし」絵本(制作・監修) /防犯用品(株)コンツナ 
http://ikanoosushi.com/new1.html←コチラから動画でご覧になれます 

<共著>

◆「地震からわが子を守る防災の本」国崎信江著/内野真・漫画/リベルタ出版 
◆「我が家の防災対策」作/国崎信江、挿絵・コメント/内野真  信濃毎日新聞  2001〜2002年
◆「まんが 防犯・防災・協力店マニュアル」埼玉県石油業協同組合発行/大倉優原作/内野真・作画 
◆「安全はこうして守る 〜現場で本当に役立つ防犯の話〜」小宮信夫編著/内野真(ファイル21寄稿・本文挿絵・表紙画)/株式会社 ぎょうせい 
◆「子どもたちの叫び 〜児童虐待・アスペルガー障害の現実〜」内野真・尾崎ミオ著/NTT出版 など

<教材>

◆「じしんがきても まけないよ!」地震紙芝居/原案・国崎信江/画・内野真/学研 
◆「子どもの安全カルタ」NPO法人子育てサポーター・チャオ編/東京法規出版(防犯・防災・事故予防の入門編カルタ。監修/小宮信夫、子どもの事故予防情報センター牧田栄子、作画・編集/内野真)
◆「子どもの防犯力アップ出前教室」フリップ(イラスト・監修) など


◇講演会実績等

2005年
東京成徳短大高等部幼児科講話
越谷市赤ちゃん連れ遊び場マップ作製指導

2006年
埼玉県児童館活動活性化モデル事業 
 子どもの安全対策サロン講師
埼玉県宮代町子ども会・自治会主催
 地域安全マップ作製指導協力
婦人公論4/7号 
 子どものための防犯特集記事寄稿
埼玉県越谷市北越谷公民館講演会
千葉市高州保健センタ—保健師研修会 講話
子どもの安全に関するアンケート解説書作成
 (NPO法人子育てサポータ—・チャオ編)

2007年
越谷市南越谷公民館
地域安全マップ作製指導協力
豊島区子ども家庭部子ども課 
 保育士研修 講演会
越谷市花田小学校5学年 学年活動 講演会
神奈川県相武台総合学習センター講演会   
神奈川県警察学校連絡協議会 講習会講師
 少年のみちびき 寄稿文
広島県安心安全アカデミー 講演会
さいたま市仲町小学校 講演会

2008年
練馬区ほうや幼稚園 講演会
愛知県刈谷市 CAPNA主催講演会講師
千葉県市町村アカデミー 講習会講師
越谷NPOセンター主催 講演会
練馬区立大泉第六小学校 講演会

2009年 
練馬区立八坂小学校 講演会
練馬区教育委員会委託
子ども安全安心学習講座 講師
練馬区立関町小学校 講演会
越谷市中央市民会館 講演会
越谷市大沢公民館 講演会 
練馬区立大泉第三小学校 講演会
練馬区立富士見台小学校 講演会

2013年
【内野真生の魔法の言葉】
 ラジオパーソナリティー 
地震だ!だんだんだんごむし!
  DVD(kirakira作製)/声の出演
さいたまNPOセンター 
 子どもの防犯力アップ出前教室
 インストラクター養成講座講師 

2015年
松戸市立常磐平第二小学校家庭教育学級講演会
NPO法人ながれやま子育てコミュニティなこっこ主催防犯講演会
など多数




<講演会・執筆等のご依頼について>

◆随時受け付けておりますが、必ず当ブログ記事をお読みになった上でお願いいたします。
◆ご依頼方法
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