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松戸市の小学生殺害事件の犯人が、本日逮捕されたようです。
被害者の近所に住む自称不動産賃貸業の46歳の男、だとか。
遺体を遺棄した疑いでの逮捕だそうです……
これから事件の経緯に沿って、その他の罪が明るみに出るのでしょう。


防犯のお話をする際、いつも不思議な状況を目にします。

「不審者」という言葉を警察の方も、報道も、PTAの方々も、…子どもたちも、当たり前のように使うのですが(「不審者」という言葉の由来については、こちらの記事にも記載しています→ )「不審者」という言葉に伴うイメージはどんなものでしょうか。

マスク/サングラス/帽子の「男」?
挙動が不審で、服の色は灰色?
子どもたちにも聞くと、何となく「不審者はこういう姿をしている」というイメージを持っている。
色々ありますが、ほとんどの方が抱く共通する「不審者」のイメージは
自分たちとは世界が違う人、身近には存在しない人、不審者と言う生き物…といったもの
です。
自分たちの認知から切り離している、とでもいうのでしょうか。
不思議だなあ、と思います……



不審者、と言われている人は、「実在」しますよね。
幻ではありませんね?

とすると、履歴書を作ることが出来るわけです。

「不審者の履歴書」。

どこで生まれ、なんという名前で、どこに住んでいるか。

「犯罪者」として逮捕され、実像が浮かび上がれば、これを誰でも考えます。
「何でそんなことしたんだろう」と、その心の中、動機まで考える。
しかし、「不審者」に対しては、それを考えない傾向にあるのではありませんか。




「不審者」のイメージは、
実在していないような、なにか「悪いもの」、
どこかの知らないおじさん、
もしくは、「○○魔」といった、何か禍々しい存在。

でも、犯罪者として逮捕されて、名前や顔が出てくると、「まさかこの人が!」という人物だったりしますね。
近所の人、学校の先生、お巡りさん、親戚、知り合いの家族………
そこで初めて、「まさかそんな近くで……あのひとが……ああ怖い」と実感する。


………何か変だと思いませんか。

「不審者」と言ってしまうと、
本来は履歴書のある実在する人物が、とたんに「実在しない魔物」になってしまう。
近所の人だとか、
知っている人、という事実をかき消してしまう。
履歴書の作れる、実在する人間だと言うことを、打ち消してしまう。


もちろん、「誰かを疑う」のは良くないことです。
子どもに、近所の人や顔見知りの人でも、自分に害をなす人になるかもしれない、と教えることは絶対にできません。

だから、大人は「不審者」という言葉を好んで使うのです。
「悪い人」は実在しますが、はっきりとしたイメージを持たせないために
まるで実在しない敵に警戒しなさい、というようにして「不審者」という言葉を使うのです。


賢いようでいて、実はこれが、大きな落とし穴になっていることがお分かりでしょうか。


事実は、近所の人でも家族でも、学校の先生でも警察官でも、犯罪者になる可能性を持っている。
でも、その事実を伏せて(もしくは考えないようにして)防犯をするから、おかしなことになる。
敵は実在するのに、その実在するはずの履歴書を作らずに犯人探しをするから、五里霧中、手探りで子どもを守るしかなくなる。

その方法は、どれほど効果のあるものでしょうか?


もちろん、誰だって、知っている人を疑いたくないですよね。
でも、それは「人」にばかり注目しているからではないですか?
「誰が犯人か」と考えているからではないでしょうか?

そこで、以前からお勧めしているように……
「人」「犯罪者」「不審者」、ひとに注目するのではなく
「場所」「状況」「景色」に注目するよう、考え方を変えてみてはいかがでしょうか?

このたびの事件もそうですが、「まさかご近所にそういう人がいるとは考えたくない」ですよね?
では、それは考えずに、
「近所で、犯罪の起きやすい場所、状況、景色はないか?」と考えるようにしてみて下さい。
え?わが町は、平和そのもので、何年も事件なんて起きていない、とおっしゃいますか?
そう言うことじゃないんです。

「入りやすい」
「見えにくい」

この二つを兼ねそなえた場所は、どこでも(何年も事件がなかろうが、のどかな田舎の一本道だろうが、繁華街だろうが、住宅街だろうが交番のそばだろうが自宅の前だろうが)危険です。

上の二つの条件の場所では、警戒スイッチをONにする。
例え自宅の中でも、です。
(家族の中に加害者がいる、という可能性も現実にあるからです)

んー、
ちょっとそれは。
…と思いますか?

では、いきなりそこまでは出来ないとしても…

まず、「不審者」の履歴書、について考えてみるようにしてください。

「不審者」は実在します。えてして、近いところにいることが多いのです。

具体的に考え始めると、「怖くて仕方ない」というのが分かるでしょう。
「どうしたらいいの?」と感じるでしょう。


そうしたら、次には是非、「不審者」ではなく、「場所」「景色」の観察と分析へと進んで下さい。

「場所」を観察して、分析するようにして行くと、
怖くないばかりか、誰も疑わずに済むことに気が付くでしょう。

そうして、そう感じた時には、あなたは安全に自分や子どもを守れるようになっていることでしょう。



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犯罪者の好きなところは、「入りやすくて見えにくい」場所。
その場所は、子供でも見ただけで分かります。

「入りやすい」

「見えにくい」

上の二つの特徴を持った景色を避けていることで、犯罪から身を守ることが出来るのです。

(具体的には、他の記事や、恩師のサイト→小宮信夫の犯罪学の部屋を参照ください!)


これについてお話すると、ほとんどの方が、皆さん「目からウロコ!」とおっしゃいます。


ですが………
ウロコが取れたあと、何をされているでしょうか。
実際に、外へ出て、景色を見て考える、を繰り返していますか?
これを知らない他の人、近所の子供さん、お友達などに、伝えているでしょうか?

安全は、ひとりで作り上げるものではなく
地域で作り上げるものです。
「目からウロコ!」と思ったのなら、まずはご自分で自宅周辺の景色を見て回ることです。
今までの感覚に囚われていることがほとんどですから、常に上の2つのキーワード「入りやすい」「見えにくい」を使って、景色を分析してみましょう。
その次の段階が、身近なご家族、親戚の子供さんなどに、「景色を読み解く方法」について、伝えることです。
そのようにして、家庭という小さなユニットから発信された安全が、地域に広がって行くのです。

10年もあれば、もうちょっと広がって行っても良いようなものなのですが……

残念なことに、体感治安は10年前とあまり変わっていないように思います。



「目からウロコ」と言われ続けて、はや10年余。
私が「地域安全マップ作製授業」に出逢ったのは、2005年のことでした。

「地域安全マップ作製授業」とは、地図を正確に作る授業ではありません。
立正大学文学部社会学科教授、小宮信夫先生が開発された「犯罪機会論をベースとした、子どものための体験授業」なのですが、私は最初、これを(他の目的で買った)ある雑誌で読み、非常にショックを受けたのです。

それまで私は(親も学校も社会もそうでしたが)、犯罪から身を守るというのはものすごく難しいことで、地震災害を防ぐことが出来ないのと同じくらい、予防のすべがないものだ、と思っていました。
たとえば運悪く、痴漢に遭うと、「そんな遅い時間に歩いていたのが悪い」とか
「挑発するような格好をしていたんじゃないか」などと、被害を受けた方が叩かれる始末です。


ですが、小宮教授の理論によると、
なんとほとんどの犯罪が「犯罪者の好きな場所を避けていれば、遭わずに済む」というのです。

犯罪者の好む場所って!?
それがあらかじめ分かれば、この先もう二度と、自分や自分の大事な人が犯罪に遭わないでも済む!

もう、必死で勉強しましたね。

子供たちのためでもありましたが、
私自身のためでもありました。
私自身が幼い頃に声かけや強制わいせつの被害に遭っているからです。

「誰が犯人か」と考えていた時は、人を信じることが出来ませんでした。
心の中は、見えません。
それまで信じていた優しそうな人が、他の人から見えない場所で、幼かった私にとても嫌なことを強いました。
どう拒否したら良いのか、どうやって逃げれば良いのか。当時の私にはまったくなす術がありませんでした。
結果、「人を信じてはいけない」と、心に刻まれてしまいました。

ですが、
これから先は、違います。

犯罪者は「見えやすいところ」を嫌います。「入りにくいところ」つまり逃げにくいところも嫌います。
景色を見れば、それがどういう場所かが分かるのだから、意識してそこを避けていればいいのです。
誰も、疑ったりしなくていいんです……

この理論に出逢った時、目からウロコどころか、目が飛び出して収まらないんじゃないか、というくらいの衝撃を受けましたね……!


「犯罪者が誰か?」
「どうしてこの犯罪者はこんなことをしたのだろう?」
「どうしたら、このような犯罪者を避けることが出来るだろう?」

それまでは、上のようなことだけを考え、
それに基づいた対処法だけが、頼りでしたね。
「いかのおすし」なんか典型的です。
「知らない人についていかない/知らない人の車にらない/おごえで叫びなさい/ぐに逃げなさい/大人にらせなさい」……など、「子供自身に」自分の身を守らせる、という方法です。

自分の身は自分で守る。
聞こえは良いですが、あれは
大人の狡猾な犯罪者に対して、ぶっつけ本番で、命のかかっている駆け引きや体力勝負をして「単独で勝ちなさい」と言っているようなものです。
幼い子(小学生高学年ですら)に独りでやらせるには、酷だと思います。
失敗すれば、一生残る傷になって身体や心に残るのですから。

やはり、対症療法ではなく、予防について、もっと考えるべきだと思います。


犯罪者の好きな場所は、
「入りやすくて、見えにくい」。

これからも、ちょくちょく写真付きで繰り返し記事に書きます。
本当は、実際にその場所に行ってぐるりを見回したり、歩き回ったりする方が良いのですが…
(付け加えれば、360度見回すことと、上のほうや遠くのほうも見渡す必要がありますし、広域で観察することも必要になって来ますが…)

このブログ上だけでも、繰り返し検証することで、どなたかが「実際に外へ行って景色を解読してみよう」と思って下さるのなら……そう願って、これを続けます。







プロフィール

内野 真 (うちの まこと)

Author:内野 真 (うちの まこと)
****************


私は、いつも探していました。
「性犯罪」の被害から、
子どもを未然に守るための方法を。

でも、苦労して探しても、なかなか無いんです。

例えば、本。

「性犯罪被害」を防ぐために何が有効なのか?
「犯罪」 「防犯」 「防止」 「方法」 など、キーワードを色々変えて検索するのですが、行き着く所は何か違うものばかり。

大概、2つに分かれます。


内容的にきちんとした本だと、学術書や体験談、
「性犯罪被害を乗り越える」という内容のものに行き着きます。

でも、それは、勇気ある告白本だったりして、読むにも覚悟がいるものが多いのです。
被害に遭ってしまうとこれほどまでに大変なのか、と凹んでしまったり。
被害の現状を放置したままの社会に、怒りを覚えることもあります。
明日は我が身。そう考えれば気持ちは引き締まる。

でも、被害を未然に防ぐためには?……と考えると、そのことは書かれていません。


「性犯罪」「被害」「防止」で行き着くもうひとつの端は、
「性犯罪をエンターテイメントとして描いたもの」。
つまりアダルト作品。
これはお話しになりません… 

アダルト作品は、性犯罪の加害や被害を、娯楽のモチーフとして扱います。
被害の防止とは、正反対の内容です。

うーん……。
これは、どう言うことなんでしょうか。



子どもに加えられる「犯罪」には、以下の3つのタイプがあります。

1. 殺害や、痛めつけることを目的としたもの
2. わいせつ・強姦などが目的のもの
3. わいせつ・強姦までは行かないが、身体的接触(手を握ったり膝に乗せたりするなど)や、ドライブなどで満足するもの(ただしこれは、子どもが騒いだり嫌がったり逆らったりすることが原因で犯人を逆上させてしまい、その結果、殺害等に結びつく場合がある)

一番多く発生しているのは、3番です。

2番・3番の「わいせつ・強姦など」つまり性犯罪は、子どもに降り掛かる加害行為の中でも、大多数を占める、といえます。

幼い子どもは「性」の意味も、自分に備わっている性器の役割も、世の中に氾濫する「性に対する見方」も、その意味も、何も知りません。
それをいいことに不当にその性を蹂躙する、搾取する。
それが、性犯罪。
強姦がなくても、立件出来ないような行為だけでも、子どもの心には深い傷が残ります。

想像力のない人たちは「性的いたずら」という言葉を使いますが、被害当事者から見れば、なにが「いたずら」なものですか。

成長してから、されたことの意味を悟り、幾重にも傷つくことからこの被害は「時限爆弾」「魂の殺人」とも言われるのです。


どうにかして、性的被害から子どもたちを守りたい。
それも、未然に、です。

性的に嫌な思いをさせることも、可能な限り防ぎたい。
幼い頃の、幸せな思い出の中に、そんな記憶はいりません。

ずっと忘れていたけど、そういえば…小さい頃、こんなひどいことがあった。こんな嫌な思いをした。…そういう記憶を持つ女性が、どれだけ多いか、知っていますか?
それが、どれだけの人を精神的に苦しめているか、知っていますか?


「性」を守ることは、「人」そのものを守ること。

我が子の命を守ること、と同義です。

我が子のために、食べ物について学ぶ事と同じ。
学問を身につけるのとも同じです。
お子さんの身体、心を守る方法を知ることは、
「食育」や「知育」と同列、「子育て」そのものでもあります。


いわば「守り育て」。


性犯罪から心と身体を守りつつ育てること。


それを、私はこう呼ぶことにしました。
「守育(しゅいく)」。

「知育」
「食育」
「守育」
ほら、命を守るために、どれも必要なものでしょう?

その方法を、一緒に模索していきましょう。<内野  真>



******************

◆1965年生まれ。埼玉県さいたま市在住。立正大学文学部社会学科小宮信夫教授に師事。
3人の息子を育てつつ、脳動静脈奇形部破裂のため脳障害・認知症を患う実母を介護しています

◆子どもの安全対策コーディネーター/NPO法人地域安全マップ協会理事長/イラストレーター及びライター、声優としても活動歴有り
◆さいたまNPOセンター主催「子どもの防犯力アップ出前教室」インストラクター養成講座講師
◆防犯・防災のラジオ番組「魔法の言葉」配信中(リンク参照)
◆「景色を読み解く」カンタン講習会 講師(下校時安全パトロールの時間を利用した1時間程度の町歩き防犯指導)※当ブログの2014年11月26日の記事参照。<随時申し込み受付中です>


◇出 版 物

<著書>

◆「子どもを犯罪から守る 犯罪被害当事者による子どもを被害者にも加害者にもさせない方法」/明石書店  
◆「いかのおすし」絵本(制作・監修) /防犯用品(株)コンツナ 
http://ikanoosushi.com/new1.html←コチラから動画でご覧になれます 

<共著>

◆「地震からわが子を守る防災の本」国崎信江著/内野真・漫画/リベルタ出版 
◆「我が家の防災対策」作/国崎信江、挿絵・コメント/内野真  信濃毎日新聞  2001〜2002年
◆「まんが 防犯・防災・協力店マニュアル」埼玉県石油業協同組合発行/大倉優原作/内野真・作画 
◆「安全はこうして守る 〜現場で本当に役立つ防犯の話〜」小宮信夫編著/内野真(ファイル21寄稿・本文挿絵・表紙画)/株式会社 ぎょうせい 
◆「子どもたちの叫び 〜児童虐待・アスペルガー障害の現実〜」内野真・尾崎ミオ著/NTT出版 など

<教材>

◆「じしんがきても まけないよ!」地震紙芝居/原案・国崎信江/画・内野真/学研 
◆「子どもの安全カルタ」NPO法人子育てサポーター・チャオ編/東京法規出版(防犯・防災・事故予防の入門編カルタ。監修/小宮信夫、子どもの事故予防情報センター牧田栄子、作画・編集/内野真)
◆「子どもの防犯力アップ出前教室」フリップ(イラスト・監修) など


◇講演会実績等

2005年
東京成徳短大高等部幼児科講話
越谷市赤ちゃん連れ遊び場マップ作製指導

2006年
埼玉県児童館活動活性化モデル事業 
 子どもの安全対策サロン講師
埼玉県宮代町子ども会・自治会主催
 地域安全マップ作製指導協力
婦人公論4/7号 
 子どものための防犯特集記事寄稿
埼玉県越谷市北越谷公民館講演会
千葉市高州保健センタ—保健師研修会 講話
子どもの安全に関するアンケート解説書作成
 (NPO法人子育てサポータ—・チャオ編)

2007年
越谷市南越谷公民館
地域安全マップ作製指導協力
豊島区子ども家庭部子ども課 
 保育士研修 講演会
越谷市花田小学校5学年 学年活動 講演会
神奈川県相武台総合学習センター講演会   
神奈川県警察学校連絡協議会 講習会講師
 少年のみちびき 寄稿文
広島県安心安全アカデミー 講演会
さいたま市仲町小学校 講演会

2008年
練馬区ほうや幼稚園 講演会
愛知県刈谷市 CAPNA主催講演会講師
千葉県市町村アカデミー 講習会講師
越谷NPOセンター主催 講演会
練馬区立大泉第六小学校 講演会

2009年 
練馬区立八坂小学校 講演会
練馬区教育委員会委託
子ども安全安心学習講座 講師
練馬区立関町小学校 講演会
越谷市中央市民会館 講演会
越谷市大沢公民館 講演会 
練馬区立大泉第三小学校 講演会
練馬区立富士見台小学校 講演会

2013年
【内野真生の魔法の言葉】
 ラジオパーソナリティー 
地震だ!だんだんだんごむし!
  DVD(kirakira作製)/声の出演
さいたまNPOセンター 
 子どもの防犯力アップ出前教室
 インストラクター養成講座講師 

2015年
松戸市立常磐平第二小学校家庭教育学級講演会
NPO法人ながれやま子育てコミュニティなこっこ主催防犯講演会
など多数




<講演会・執筆等のご依頼について>

◆随時受け付けておりますが、必ず当ブログ記事をお読みになった上でお願いいたします。
◆ご依頼方法
最新記事(カテゴリーは問いません)のコメントに「管理者にだけ表示を許可する」の項目にチェックを入れ、お名前・所属・ご連絡先を明記ください。折り返しこちらからご連絡いたします。日中はメールチェックが出来ないためお返事が遅くなる場合もございますので、日程に余裕を持ってご相談ください。

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